世田谷区等々力・モダン建築の「テラス床下」を拠点とした営巣被害
現場:東京都世田谷区等々力(渓谷至近エリア)
ご依頼主:50代男性
【建物構造:鉄筋コンクリート造(RC)2階建て・築8年】
今回の現場は、等々力渓谷からほど近い、非常に意匠性の高いデザイナーズ住宅です。ご依頼主様からは「リビングの床下付近から、夜になるとガサガサと這い回る音が聞こえる。RC造で隙間などないはずなのに、どこから入っているのか見当もつかない」という切実な相談をいただきました。
世田谷区の等々力や成城、野毛といったエリアは、庭木が大きく、近隣に公園や緑地が多いため、ハクビシンにとっては移動の拠点となる「緑の回廊」が形成されています。調査を開始したところ、建物の本体壁面には一切の亀裂や穴はありませんでした。しかし、我々「ハクビシン駆除緊Q隊」が注目したのは、リビングから外へと続く「タイル貼りのテラス」の構造です。
現場調査:等々力渓谷の豊かな自然と「モダン建築の死角」
このテラスは、室内と段差をなくすために高上げされており、基礎とテラスの間にわずかな「通気のための隙間」が設けられていました。ハクビシンはこのわずか7cmほどのスリット状の隙間を巧みに利用し、テラス下の空間へと侵入していました。RC造の家は気密性が高い分、床下やテラス下に一旦入り込まれると、そこがハクビシンにとって冬場でも地熱で暖かい「最高のシェルター」になってしまうのです。
被害状況:テラス下に隠された「溜め糞」と配管への干渉
テラスの点検口(メンテナンスハッチ)を開け、ファイバースコープを挿入して内部を調査したところ、そこには予想を上回る惨状が広がっていました。ハクビシンの習性である「溜め糞(ためふん)」が、テラスの奥まった場所に大量に形成されていました。
ハクビシンは同じ場所に排泄を繰り返すため、コンクリートの基礎の上に糞尿が層となって堆積していました。さらに厄介だったのは、テラス下を通っている屋外照明の配線や、散水用の給水管です。ハクビシンは移動の邪魔になるものを齧(かじ)る習性があり、電気配線の保護管がボロボロに噛み砕かれ、中の銅線が露出している箇所を確認しました。
これは単なる不衛生の問題だけでなく、漏電によるショートや、最悪の場合は火災の原因にもなりかねない極めて危険な状態です。ご依頼主様が感じていた「床下からの音」は、ハクビシンがテラス下のコンクリート壁を爪で引っ掻いたり、配線を動かしたりしていた音だったのです。
実務的な防除:追い出しと「匂いの断絶」
防除作業の第一歩は、このテラス下に潜伏している個体を安全に外部へ追い出すことです。
RC造の構造上、煙を焚いても抜け道が少ないため、私たちは刺激の強いトウガラシ成分を主とした「高濃度忌避スプレー」と、超音波発生器を併用してプレッシャーをかけました。出口付近に暗視センサーカメラを設置し、ハクビシンがテラスの隙間から慌てて外へ逃げ出していくのを100%確認してから、次の工程へと移ります。
次に、堆積した溜め糞の回収です。テラス下の狭い空間での作業は困難を極めますが、専用のバキュームとヘラを用い、コンクリート表面にこびりついた汚染物をすべて除去しました。ハクビシンの尿はコンクリートに染み込みやすく、これが残っていると将来的に別の個体を呼び寄せるマーキングとなってしまいます。
そのため、高濃度の消臭・除菌剤を動力噴霧器で散布し、さらに業務用オゾン脱臭機をテラス下の密閉空間で稼働させました。オゾンの強力な酸化力により、獣特有の異臭と病原菌を分子レベルで分解し、空間を徹底的に正常化させました。
物理的封鎖:SUS304ステンレスによる「意匠性を損なわない」施工
仕上げは、二度とハクビシンを入れさせないための封鎖工事です。世田谷区のデザイナーズ住宅ということもあり、単に網を貼るだけでは建物の美観を損なってしまいます。
そこで私たちは、錆に極めて強く、怪力にも耐えうる「SUS304規格のステンレス製パンチングメタル」を、テラスのスリット形状に合わせて細長く加工しました。これをコンクリートビスを用いて、外側からはほとんど見えない位置に多点固定しました。ステンレス板の縁には、ハクビシンが齧りつくのを防止する成分が含まれた「防獣用シーリング材」を充填し、わずかな指先のかかりも許さない状態を作り上げました。
これで、ハクビシンが力任せに隙間を広げようとしても、物理的・化学的に「開けることができない」状態になります。また、建物に隣接していた生垣の枝がテラスへの飛び移りルートになっていたため、ご依頼主様に剪定のアドバイスを行い、物理的な接近ルートも断ちました。
【現場作業員からの総括とアドバイス】
世田谷区のような一見して隙間のない最新住宅であっても、ハクビシンは建物の「構造上の必然」として生じるわずかな隙間を見逃しません。テラス下、エアコン配管の貫通部、屋上の太陽光パネルの裏側など、彼らにとっての侵入口はいたるところに存在します。
私たち「ハクビシン駆除緊Q隊」は、現場の事実に基づいた正確な調査を行い、二度と入らせないための徹底した防除作業を進めます。
天井裏や床下からの不審な物音、原因不明の異臭、あるいはダニによる痒みなどに気づいたら、被害が深刻化して建物の資産価値を損ねる前に、ぜひ私たちプロにご相談ください。世田谷区の地域特性と建物の構造を熟知したスタッフが、事実に基づいた最適な対策を遂行いたします。


