隣家の庭木が招いた侵入「境界線を越えてくる獣道」


ご依頼主:50代女性(住宅街の一軒家)

今回伺った現場は、手入れの行き届いた庭を持つ50代の女性宅です。「2階の部屋の隅から、カサカサと何かが動く音が聞こえる」という初期症状でのご相談でした。外周を調査してすぐに原因が判明しました。隣家との境界線ギリギリに植えられた大きなマキの木です。その枝がご依頼主宅の屋根に接触しており、ハクビシンがそこを「橋」として利用していました。

最新施工事例:隣家の庭木が招いた侵入「境界線を越えてくる獣道」

調査による被害状況と侵入ルート

ハクビシンは非常にバランス感覚が優れており、細い枝先からでも屋根へ飛び移ることができます。屋根に登った個体は、「瓦座(かわらざ)」と呼ばれる瓦の重なり部分にある僅かな隙間に目をつけ、自慢の指先で漆喰を少しずつ掻き出し、自分の体が通れるだけの穴を広げていました。天井裏を確認すると、幸いにも「溜め糞」はまだ小規模でしたが、断熱材が激しく荒らされ、獣特有の脂ぎった匂いが充満していました。

隣家への説明と徹底した封鎖・予防施工

まずは、お隣の方にも状況を丁寧に説明し、屋根にかかっている枝を数メートル剪定させていただくところから始まりました。いくら家を塞いでも、侵入ルート(足場)が残っていては再発のリスクが高まるからです。その後、天井裏に「追い出し用忌避剤」を設置し、数日間様子を見ました。個体がいなくなったのを確認してから、問題の瓦の隙間に「ステンレス製防獣ネット」を内側から仕込み、その上から強力な耐候性のあるシーリング材で固定。さらに、ハクビシンが登る際に掴みやすい雨樋の支持金具付近には、滑りやすい特殊な「防護塗料」を塗布しました。

施工完了とお客様の声

お客様には「隣の木が原因だとは思わなかった」と、事実に基づいたリスクを共有し、作業を完了しました。過度な演出ではなく、構造的な欠陥を一つずつ潰すことが、この仕事の本質です。