ハクビシン駆除 杉並区

杉並区荻窪・3階建て狭小住宅「空中回廊を伝う垂直侵入」


現場:東京都杉並区(荻窪エリアの住宅密集地)


ご依頼主:40代ご夫婦

【建物構造:3階建て狭小住宅(築12年)】

今回の現場は、杉並区荻窪の住宅密集地にある築12年の3階建て住宅です。ご依頼主の40代夫婦からは「3階の寝室の天井裏で、夜中に重いものが走り回る音がする。隣家との間隔も狭いし、こんな高いところに動物が入るはずがない」という困惑混じりの相談をいただきました。

都会のハクビシンは「高さ」を苦にしない:初動調査と侵入経路

作業員としての経験上、杉並区のハクビシンにとって3階建ては決して高い壁ではありません。外周調査を開始すると、隣家の境界にあるブロック塀から、ご自宅の雨樋(縦樋)へ飛び移ったと思われる泥のついた足跡を発見しました。さらに、3階の軒先を確認すると、サイディング外壁と屋根の接合部にある「軒天(のきてん)」の通気口付近に、ハクビシン特有の黒い脂汚れ(ラットサイン)が付着していました。
杉並区のような密集地では、ハクビシンは地上を歩くよりも、塀から塀、屋根から屋根へと移動する「空中回廊」を好みます。今回の個体は、わずか10cmほどの隙間を足がかりに、垂直に近い壁を登り切って侵入していました。

屋根裏の被害状況:断熱材を「階段」にする能力

3階の点検口から天井裏へ潜入すると、そこには驚くべき光景がありました。狭小住宅特有の限られた屋根裏スペースに、断熱材(グラスウール)がズタズタに引き裂かれ、一箇所に集められて「寝床」が形成されていました。
さらに深刻だったのは、ハクビシンが壁内部の通気層を通り道にしていたことです。1階の床下から3階の天井裏まで、断熱材を爪に引っ掛けて壁の中を縦断移動していました。ご主人が感じていた「足音」は、天井だけでなく、壁の中から聞こえていた音でもありました。ハクビシンの排泄物である「溜め糞(ためふん)」は、3階の屋根裏の隅に集中しており、そこから漏れ出した尿が壁紙にシミを作っていました。

施工工程(1):高所作業を伴う「追い出し」とモニタリング

まずは、建物内に潜伏している個体を安全に外部へ出す作業です。
3階建ての高所作業となるため、安全帯を装着し、ハクビシンが嫌うトウガラシ成分や木酢液の成分を含んだ「燻煙剤(くんえんざい)」を各階の天井裏と壁内部の隙間に投入しました。
杉並区の住宅密集地では、煙が隣家に漏れないよう、あらかじめ侵入口以外の隙間を養生テープで目張りする技術が求められます。暗視カメラを設置し、ハクビシンが特定の侵入口から外部へ逃げ出すのをリアルタイムで確認。その後、二度と戻りたくない場所だと学習させるために、強力な不快臭を放つゲル状の忌避剤を先行配置しました。

施工工程(2):汚染物の撤去と「空間のリセット」

個体の離脱を完全に確認した後、汚染された断熱材をすべて撤去しました。3階からの搬出は困難を極めますが、匂いが漏れないよう密閉袋に入れ、慎重に下ろしていきます。
その後、高濃度の消臭・殺菌剤を動力噴霧器で散布しました。ハクビシンの尿に含まれるアンモニア成分は木材を傷めるため、中和剤を併用し、木材の芯まで薬剤が浸透するように施工。仕上げに、空間に残った獣臭を分子レベルで分解する「オゾン発生器」を導入し、居室内に漏れ出していた異臭を完全に消し去りました。

施工工程(3):SUS304ステンレスによる「鉄壁封鎖」

防除の要となるのが、物理的な封鎖工事です。
錆に強く耐久性が極めて高い「SUS304規格のステンレス製パンチングメタル」を全ての侵入口に設置しました。3階の軒天やサイディングの隙間など、現場の形状に合わせて加工したステンレス板を設置し、ステンレスビスで多点固定。
さらに、板の縁にはハクビシンが齧りつくのを防止する成分が含まれた「防護用シーリング材」を充填しました。これにより、ハクビシンの力では開けることができない状態になり、防除を完了しました。

【現場作業員からのアドバイス】

杉並区のような密集地では、リフォーム時やエアコン設置時の僅かな施工ミスが、ハクビシンにとっては「絶好の入り口」となります。3階建てだからと安心せず、定期的に外壁の傷みや配管の隙間をチェックすることが、最大の予防策になります。

杉並区ハクビシン駆除