ハクビシン駆除の完全ガイド
近年、私たちの生活圏でハクビシンによる農作物や家屋への被害が急増しており、適切な対策が喫緊の課題となっています。ハクビシンは、その生態や行動様式を理解し、正しい知識に基づいた対策を講じることが重要です。このガイドでは、ハクビシンの生態から被害の特徴、自力でできる駆除方法、専門業者への依頼、そして再発防止策まで、幅広く解説いたします。

目次

       
1.ハクビシンとは?生態と被害の特徴
2.ハクビシン被害を放置するリスク
3.自力でできるハクビシン駆除方法
3-1. 侵入口の封鎖
3-2. 追い出し用忌避剤の使い方
3-3. 罠・捕獲の注意点(法律・許可)
4.プロに依頼する場合の費用相場と選び方
5.予防策:再侵入を防ぐメンテナンス
6.よくある質問(FAQ 10件)
7.最後に

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1. ハクビシンとは?生態と被害の特徴

       
ハクビシン駆除の完全ガイド
ハクビシン(学名:Paguma larvata)は、ジャコウネコ科ハクビシン属に分類される中型の哺乳動物です。日本には元々生息していなかった外来種であり、明治時代以前、江戸時代から棲息する動物として指定されていますが、現在では全国各地に広く分布しています。

生態的な特徴

 
体長と外見体長は約55~65cm、尾長は約40~45cmで、体長の約4分の1を占める長い尾が特徴です。顔には目から鼻にかけて白い線があり、これがハクビシン(白鼻心)の名前の由来となっています。体毛は細く、全身的に茶褐色ですが、個体や地域によって色合いに差が見られます。

体重
約2~5kgで、メスよりオスの方がやや大きい傾向にあります。

食性
非常に雑食性で、果物や野菜、昆虫、両生類、水棲動物、鳥の卵や雛など、多岐にわたるものを食べます。特に甘いものを好み、農作物被害の原因となることが多いです。
行動パターン: 夜行性の動物であり、日中は天井裏や古い家屋、廃屋、社寺仏閣などで休息し、夜間に活動します。一晩の活動範囲は70~100haと広範囲に及び、水路や電線などを移動経路として利用することが得意です。木登りが非常に得意で、電線も器用に渡ることができ、狭い隙間でも体全体をくねらせて通り抜けることができます。また、垂直方向へのジャンプ力も高く、約1.5mの高さまでなら飛び越えることも可能です。

繁殖
繁殖期は年に一度で、出産時期は2月~4月頃に集中し、一度に3~6頭の幼獣を産みます。幼獣は生後3ヶ月ほどで体重が1kg程度に成長し、自立するまでは親と行動を共にします。

被害の特徴

                                        
果樹・野菜の食害ブドウ、イチジク、カキ、ナス、トウモロコシ、スイカ、キュウリなど、多くの果物や野菜が被害に遭います。特に熟した甘い果物を好む傾向があります。特徴的な食べ方として、トウモロコシは斜めに倒して先端からきれいに食べる、ナスは樹に付いた状態で下から食害する、ブドウは皮を剥いで中身だけを食べるなどがあります。

被害の痕跡
食害された作物の残骸や、爪痕、足跡などが被害現場に残されます。

天井裏・床下
人家の屋根裏や床下、廃屋、神社仏閣などに侵入し、棲み着くことがあります。特に、長年使われていない民家や物置は狙われやすい場所です。

糞尿被害
侵入場所を「ため糞場」として利用するため、大量の糞や尿が堆積し、悪臭が発生します。これにより、天井のシミや腐食、断熱材の劣化、衛生環境の悪化を引き起こします。

騒音
夜行性であるため、夜間に天井裏などを動き回る音で、住民が睡眠障害やストレスを感じる原因となることがあります。
他の動物との関係ハクビシンが新たな地域に定着すると、タヌキやアライグマなどの在来動物や外来動物と生息場所や食料を巡って競合し、既存の生態系に影響を与える可能性があります。

ポイントまとめ ハクビシンは日本に定着した夜行性の外来種で、顔の白い線が特徴です。甘い作物を好む雑食性で、家屋への侵入や糞尿による悪臭・建材劣化、農作物被害が問題となっています。その高い移動能力と木登りの技量も被害を拡大させる要因です。

2. ハクビシン被害を放置するリスク

        
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ハクビシンによる被害を軽視し、放置することは、状況をさらに悪化させ、より深刻な問題を引き起こす可能性があります。早期の対応が何よりも重要です。

健康被害のリスク

                                     
ハクビシンの糞尿が家屋の天井裏や床下に堆積することで、以下のような健康被害のリスクが高まります。

悪臭の発生
糞尿の蓄積は、強烈な悪臭を発生させ、居住環境を著しく損ないます。これは建材に染み込み、清掃だけでは取り除きにくくなります。

感染症の危険
糞尿には、サルモネラ菌やレプトスピラ菌など、人間に感染する可能性のある病原菌が含まれていることがあります。これらの病原菌が空気中に飛散したり、直接接触したりすることで、感染症を引き起こすリスクがあります。

ダニ・ノミの発生
糞尿はダニやノミ、その他の寄生虫の温床となり、これらの害虫が家屋内に広がることで、アレルギー症状や皮膚炎を引き起こす可能性があります。

家屋への物理的な損害

                                  
ハクビシンが家屋に棲み着くことで、物理的な損害が発生し、修理に多大な費用がかかることがあります。

建材の劣化・腐食
糞尿の酸性成分が建材(木材、断熱材など)を腐食させ、強度を低下させます。これにより、天井の板が抜け落ちたり、断熱材が機能しなくなったりすることがあります。

電気配線の損傷
ハクビシンが電気配線をかじったり、引っ掻いたりすることで、漏電やショート、最悪の場合は火災の原因となる可能性があります。

構造的な問題
長期間にわたる糞尿の堆積や建材の損傷は、家屋の構造的な安全性を損なう可能性もゼロではありません。特に築年数の古い家屋や空き家は被害が深刻化しやすい傾向にあります。

被害の拡大と駆除の困難化

                                 
ハクビシンは繁殖力が強く、一度定着するとその数を増やしやすい動物です。

個体数の増加
放置すればするほど個体数が増加し、被害が広範囲に及ぶ可能性が高まります。被害が広がるほど、駆除作業が複雑になり、時間と費用も増大します。

駆除の難易度上昇
長期間定着したハクビシンは、家屋内の構造を熟知し、隠れ場所を増やします。また、人間への警戒心も高まり、捕獲が困難になる傾向があります。

周辺地域への影響
ハクビシンは広範囲を移動するため、自宅での被害を放置すると、周辺の農地や隣家にも被害が拡大する可能性があります。

ポイントまとめ ハクビシン被害を放置すると、悪臭や感染症による健康リスク、建材や配線の損傷による家屋への物理的損害、そして個体数の増加と警戒心の高まりによる駆除の困難化という深刻な問題を引き起こします。被害の早期発見と速やかな対処が何よりも重要です。

3. 自力でできるハクビシン駆除方法

         
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ハクビシン被害に気づいたら、初期段階であれば自力での対策も可能です。ただし、法律や動物の生態を理解した上で、安全かつ効果的に行うことが重要です。

3-1. 侵入口の封鎖

ハクビシンは非常に柔軟な体を持っており、わずかな隙間からも侵入することができます。そのため、侵入経路を特定し、確実に封鎖することが重要です。

侵入口の特定

                                       
ハクビシンは、以下のような場所から侵入することが多いです。

屋根の隙間
屋根瓦の隙間、軒下の通気口、破風板の隙間など。

壁の隙間
外壁のひび割れや、配管が通る隙間、基礎の通気口など。

床下換気口
老朽化した家屋や、床下の点検口など。

古い家屋や廃屋
天井裏や床下、物置、納屋など、人目につきにくい静かな場所を巣として利用します。特に、築年数が経った家屋は、建材の隙間や通風口から容易に侵入される可能性があります。

封鎖方法

                                         
侵入口を封鎖する際は、以下の点に注意してください。

材質の選定
ハクビシンは鋭い爪と強力な顎を持っているため、金網やパンチングメタルなど、丈夫で耐久性のある素材を使用することが重要です。目の細かいもの(5mm以下)を選ぶと、幼獣の侵入も防げます。

隙間の徹底的な封鎖
わずかな隙間でも侵入される可能性があるため、隙間なくしっかりと塞ぐことが必要です。特に、屋根と壁の接合部や配管周りは念入りに確認してください。

侵入防止ネットの設置
広範囲の侵入口には、防獣ネット(防風ネット)の設置も有効です。ネットは地面に埋め込むか、頑丈な資材で固定し、ハクビシンが潜り抜けたり登ったりしないようにします。特に、ネットの下端を土に埋めることで、ハクビシンが掘って侵入するのを防ぐことができます。

追い出し後の封鎖
侵入口を封鎖する前に、必ずハクビシンが家屋内に残っていないことを確認してください。中に閉じ込めてしまうと、壁を破壊したり、新たな侵入口を作って脱走しようとしたり、餓死したりする恐れがあり、より深刻な問題を引き起こす可能性があります。追い出しの際は、煙や忌避剤などを使用し、確実に追い出した後に封鎖を行いましょう。

ポイントまとめ ハクビシンの侵入を防ぐには、屋根裏や床下、壁の隙間など、あらゆる侵入口を特定し、金網や防獣ネットなどの丈夫な素材で徹底的に封鎖することが重要です。必ずハクビシンを追い出してから封鎖を行い、中に閉じ込めてしまわないよう注意が必要です。

3-2. 追い出し用忌避剤の使い方

ハクビシンを家屋から追い出すためには、忌避剤(きひざい)を使用する方法があります。忌避剤は、動物が嫌がる臭いや光、音などを利用して、対象動物を遠ざける効果が期待できます。

忌避剤の種類と特徴

                                    

  • 臭い系忌避剤

特徴
ハクビシンが嫌がる強い臭いを放つタイプの忌避剤です。木酢液や動物の嫌がる成分(唐辛子成分など)を配合したものが一般的です。

使い方
侵入されている場所(天井裏、床下など)や、ハクビシンの通り道、糞尿が堆積している場所に直接散布したり、忌避剤を含ませた布や固形物を設置したりします。定期的に散布・交換することで効果を維持できます。

注意点
臭いが強いため、家屋内で使用する際は換気を十分に行い、人間の生活に支障が出ないよう注意が必要です。また、雨で流されたり、効果が薄れたりするため、こまめな再設置が求められます。ハクビシンは嗅覚が鋭い動物ですが、同じ臭いに慣れてしまう「忌避慣れ」を起こす可能性もあります。

  • 光・音系忌避剤

特徴
ハクビシンが警戒する光や音を発するタイプの忌避剤です。センサーで動物を感知し、自動的に光や音を発するものがあります。

使い方
天井裏や庭など、ハクビシンが出没する場所に設置します。夜行性であるハクビシンにとって、突然の光や音は強い警戒心を与えるため、追い出し効果が期待できます。

注意点
人間にとっても不快な音や光を発することがあるため、近隣住民への配慮が必要です。また、効果が一時的であったり、ハクビシンが慣れてしまったりする可能性も考慮する必要があります。

忌避剤使用のポイント

                                  

餌となるものの除去
忌避剤を使用する前に、ハクビシンの餌となるもの(生ごみ、家庭菜園の作物、ペットフードなど)を徹底的に除去することが最も重要です。餌が豊富にある場所では、忌避剤の効果が半減してしまいます。

環境整備
隠れ家となりそうな場所(物置の隙間、放置された資材、雑草の茂みなど)をなくし、ハクビシンが安心して滞在できない環境を整えることも重要です。

複数の忌避剤の併用
臭い系、光・音系など、複数の種類の忌避剤を組み合わせることで、より高い効果が期待できる場合があります。

タイミング
ハクビシンが活動を始める夕方から夜間にかけて忌避剤の効果を最大化できるよう、設置や散布のタイミングを調整しましょう。
ポイントまとめ ハクビシンを自力で追い出すには、臭い系や光・音系の忌避剤を適切に活用します。忌避剤の効果を高めるため、事前にハクビシンの餌となるものを徹底的に除去し、隠れ家となりそうな場所をなくすなど、環境整備を徹底することが不可欠です。

3-3. 罠・捕獲の注意点(法律・許可)

ハクビシンを捕獲するには、法律で定められた手続きと許可が必要です。無許可での捕獲は違法行為となり、罰則の対象となるため、十分に注意しなければなりません。

法律と許可 日本において野生鳥獣を捕獲する行為は、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成14年法律第88号)によって厳しく規制されています。この法律は、鳥獣の保護と管理、狩猟の適正化を通じて、生物の多様性の確保、生活環境の保全、農林水産業の健全な発展に寄与することを目的としています。

有害鳥獣捕獲許可
農作物や生活環境に被害を与えるハクビシンなどの鳥獣を捕獲する場合、「有害鳥獣捕獲許可」が必要です。この許可は、お住まいの市町村または都道府県の担当部署に申請し、許可を得る必要があります。申請には、捕獲の目的、場所、期間、捕獲方法などを明記する必要があります。

狩猟免許
狩猟期間中に狩猟鳥獣(ハクビシンは狩猟鳥獣に指定されています)を捕獲する場合は、狩猟免許が必要です。狩猟免許には、網猟免許、わな猟免許などいくつかの種類があります。

特定外来生物との違い
アライグマのように「特定外来生物」に指定されている動物は、特定外来生物法の枠組みで捕獲許可が簡素化される場合がありますが、ハクビシンは現在のところ特定外来生物には指定されていません。そのため、通常の有害鳥獣捕獲のルールが適用されます。

(補足:外部情報) 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成十四年法律第八十八号)の詳細は、e-Gov法令検索(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=414AC0000000088)で確認できます。この情報は出典の範囲外であるため、ご自身で確認することをお勧めします。

罠の選び方と設置場所

                                   
許可を得た上で捕獲を行う場合、一般的には「箱罠(はこわな)」が使用されます。

箱罠のメリット
対象動物が侵入し、仕掛けに触れると扉が閉まる仕組みで、比較的大型の害獣の捕獲に適しています。動物を傷つけにくい設計のため、安全性が高いとされています。

箱罠の設置場所

被害が発生している場所
農作物被害が出ている畑の近くや、ハクビシンの足跡が頻繁に見られる場所など、被害の多い場所に設置します。

餌場周辺
ハクビシンが頻繁に訪れる餌場や、隠れ家近くに設置することで捕獲率を高められます。

通り道
水路や電線、柵沿いなど、ハクビシンの移動経路を考慮して設置します。

餌(誘引物)の工夫
ハクビシンが好む甘い果物(バナナ、ブドウ、スイカなど)を誘引物として罠の中に設置します。誘引物は定期的に新鮮なものに交換し、ハクビシンが警戒しないように工夫が必要です。

踏み板式罠の注意点
罠には、ハクビシンが踏み板を踏むと作動する「踏み板式」のものが一般的ですが、踏み板が小さすぎたり、重すぎたりすると作動しない場合があります。確実に作動するよう、適切な罠の選定と設置が重要です。

捕獲後の対応

                                       
ハクビシンを捕獲した場合、捕獲した動物は自己判断で処分することはできません。捕獲許可証に記載された方法に従い、適切に処理する必要があります。基本的には、安楽死させるか、焼却・埋設が求められます。自治体によっては、引き取りや処分に関する具体的な指示がありますので、必ず確認してください。

ポイントまとめ ハクビシンの捕獲には、法律に基づいた「有害鳥獣捕獲許可」または「狩猟免許」が必須です。無許可捕獲は違法です。許可を得た上で箱罠を使い、ハクビシンの行動経路や餌場周辺に設置します。捕獲後は、自治体の指示に従い、適切な方法で処分しなければなりません。

4. プロに依頼する場合の費用相場と選び方

      
ハクビシン駆除の完全ガイド
自力での駆除が難しい場合や、被害が広範囲に及んでいる場合は、専門の害獣駆除業者に依頼することを検討しましょう。プロに依頼することで、安全かつ確実にハクビシンを駆除し、再発防止策まで含めたトータルなサポートを受けることができます。

プロに依頼すべきケース

                                  
以下のような状況では、プロの害獣駆除業者への依頼を強くお勧めします。

被害が深刻・広範囲な場合
天井裏全体に糞尿が広がり、悪臭がひどい、建材の腐食が進んでいるなど、被害が深刻な場合。

侵入経路が特定できない場合
ハクビシンがどこから侵入しているか不明な場合や、侵入口が複数あり自力での封鎖が難しい場合。

高所作業など危険を伴う場合
屋根裏や高所での作業が必要な場合、安全面でのリスクが高いため。

妊娠中・幼獣がいる場合
幼獣がいる場合、親が警戒しやすく、捕獲が困難になることがあります。また、幼獣の扱いは専門知識を要します。

法律や許可手続きが複雑な場合
捕獲許可の申請など、法律に関する手続きが煩雑で、自身で行うのが難しいと感じる場合。

再発を繰り返す場合
自力で対策を講じたにもかかわらず、繰り返しハクビシンが侵入してくる場合。

費用相場と費用の内訳

                                 
ハクビシン駆除の費用は、被害の状況や業者のサービス内容によって大きく異なります。一般的な費用相場は数万円から数十万円、あるいはそれ以上になることもあります。

調査費用
ハクビシンの生息状況、侵入経路、被害状況を特定するための費用です。無料で行う業者もありますが、有料の場合もあります。

追い出し・捕獲費用
忌避剤の使用や罠の設置、ハクビシンの追い出し、捕獲にかかる費用です。捕獲数や作業の難易度によって変動します。

清掃・消毒費用
糞尿の清掃、消毒、脱臭作業にかかる費用です。被害が広範囲で汚染がひどいほど高額になります。

修繕・再発防止費用
侵入口の封鎖、破損した建材(断熱材、木材など)の修繕、再侵入防止のためのネットや電気柵の設置にかかる費用です。

出張費・交通費
業者の拠点からの距離に応じて発生する場合があります。

業者選びのポイント

                                         
信頼できるハクビシン駆除業者を選ぶためには、以下の点に注目しましょう。

実績と経験
ハクビシン駆除の実績が豊富で、専門知識を持った業者を選びましょう。具体的な施工事例やお客様の声を確認することも有効です。

許可・認可の有無
狩猟免許や、特定外来生物防除等事業の認可(アライグマなどの特定外来生物の場合)など、必要な許可や資格を持っているか確認しましょう。

料金の明確さ
見積もりが明確で、追加料金の有無や内訳が分かりやすい業者を選びましょう。複数の業者から相見積もりを取ることをお勧めします。

保証内容
駆除後の再発防止に対する保証期間や内容が充実しているか確認しましょう。再侵入があった場合の無償対応などがあると安心です。

対応の速さ・丁寧さ
問い合わせへの対応が迅速で、現地調査から駆除作業まで、丁寧な説明と対応をしてくれる業者を選びましょう。

地域密着型
地域に根ざした業者は、地域のハクビシンの生態や行動パターンを熟知していることが多く、迅速な対応が期待できます。

補助金制度の確認
自治体によっては、害獣駆除にかかる費用の一部を補助する制度(補助金)を設けている場合があります。業者に相談するか、ご自身で自治体の窓口に確認してみましょう。

ポイントまとめ 自力駆除が困難な場合、専門業者への依頼が安全かつ確実です。被害の深刻度や危険度、法律対応の有無が依頼の目安となります。費用は調査、捕獲、清掃、修繕などで異なり、業者選びでは実績、料金の明確さ、保証、対応、そして地域の補助金制度の確認が重要です。

5. 予防策:再侵入を防ぐメンテナンス

 
ハクビシン駆除の完全ガイド       
ハクビシンを駆除した後は、再侵入を防ぐための予防策と継続的なメンテナンスが非常に重要です。対策を怠ると、再び被害が発生する可能性が高まります。

物理的防除(侵入防止策)

                                 
ハクビシンの再侵入を防ぐ最も確実な方法は、物理的な侵入経路を完全に遮断することです。
ワイヤーメッシュ柵の設置

効果
頑丈なワイヤーメッシュ柵は、ハクビシンの侵入を物理的に防ぐ効果が高いです。
設置のポイント

網目のサイズ
ハクビシンの幼獣でも通り抜けられないよう、網目は3.2mm~5mm程度の細かいものを選びます。

高さと埋め込み深さ
最低でも90cm以上の高さが必要で、地中にも30cm程度埋め込むことで、掘り起こしによる侵入を防ぎます。

上部の折り曲げ
柵の上部を外側に30度程度折り曲げることで、乗り越えにくくする効果があります。

環境管理(誘引要因の除去)

                                
ハクビシンが近づかない環境を維持することも重要です。

  • 餌となるものの除去

残飯・生ごみ
家庭から出る生ごみは、蓋つきのゴミ箱に入れるか、夜間は屋内に保管するなど、ハクビシンが漁れないように徹底管理します。

農作物・果樹
畑や庭の熟した果物や野菜は、収穫時期を逃さず、速やかに収穫します。落ちた果実や作物は速やかに回収し、ハクビシンの餌とならないようにします。
ペットフード: 屋外でペットを飼育している場合、置きっぱなしにせず、食べ残しはすぐに片付けます。

  • 隠れ場所の排除

放置物・資材
庭や敷地内の使っていない小屋、放置された資材、廃材、雑草の茂みなどは、ハクビシンの隠れ家やねぐらとなる可能性があるため、定期的に清掃し、整理整頓します。

空き家・廃屋
管理されていない空き家や廃屋は、ハクビシンにとって格好の棲み処となります。可能であれば、侵入経路を封鎖するか、解体などを検討しましょう。

庭木の剪定
庭木が伸び放題になっていると、ハクビシンの隠れ場所や移動経路となる可能性があるため、適切に剪定し、見通しを良くします。

定期的な点検とメンテナンス

                               
一度対策を施した後も、定期的な点検とメンテナンスを怠らないことが重要です。

被害兆候の確認
定期的に家屋の周囲や庭、畑を巡回し、ハクビシンの足跡、糞尿、食害の兆候がないか確認します。特に、屋根裏や床下など、侵入されやすい場所は念入りにチェックしましょう。

対策設備の確認
設置した電気柵やワイヤーメッシュ柵、侵入防止ネットなどに破損がないか、定期的に確認し、必要に応じて補修します。電気柵の場合は、電圧が正常に保たれているかも確認が必要です。

季節ごとの注意
ハクビシンの活動が活発になる時期(繁殖期や餌が豊富な時期)には、特に注意して点検を行いましょう。

ポイントまとめ ハクビシンの再侵入防止には、電気柵やワイヤーメッシュ柵などの物理的防除が効果的です。特に、電圧や高さ、網目のサイズに留意した適切な設置が重要です。同時に、落ちた果物や生ごみの除去、庭木の剪定、隠れ場所の排除など、環境管理を徹底し、ハクビシンが近づきにくい環境を維持しましょう。定期的な点検とメンテナンスも欠かせません。

6. よくある質問(FAQ 10件)

            
ここでは、ハクビシン駆除に関するよくある質問とその回答をご紹介します。
Q1. ハクビシンはどんな動物ですか?
ハクビシンは、ジャコウネコ科に属する夜行性の動物で、体長約55~65cm、尾長約40~45cmです。顔には目から鼻にかけて白い線があり、これが名前の由来となっています。雑食性で、特に甘い果物や野菜を好みます。木登りが得意で、電線を渡ることもあります。

Q2. ハクビシンはなぜ家屋に侵入するのですか?
ハクビシンが家屋に侵入するのは、安全なねぐらや繁殖場所を求めるためです。特に、天井裏、床下、廃屋、物置、神社仏閣などが隠れ家となりやすく、築年数の古い家屋の隙間や通風口から容易に侵入します。

Q3. 自力でハクビシン駆除はできますか?
初期段階の被害であれば、自力で追い出しや侵入経路の封鎖が可能です。しかし、ハクビシンは警戒心が強く、捕獲には許可が必要であり、法律が関わるため、専門知識なしでの捕獲は推奨されません。被害が広範囲に及ぶ場合は、専門業者への依頼を検討しましょう。

Q4. ハクビシン追い出し用の忌避剤は効果がありますか?
忌避剤は、ハクビシンが嫌がる臭いや光、音で追い出す効果が期待できます。ただし、餌となるものを除去しないと効果が薄れやすく、ハクビシンが慣れてしまう「忌避慣れ」を起こす可能性もあります。他の対策と併用することが効果的です。

Q5. ハクビシンを罠で捕獲するには許可が必要ですか?
はい、ハクビシンを罠で捕獲するには、お住まいの市町村または都道府県に「有害鳥獣捕獲許可」を申請し、許可を得る必要があります。無許可での捕獲は違法行為であり、罰則の対象となりますので、絶対に避けてください。詳細は〔環境省「野生鳥獣による被害対策」ページ〕(https://www.env.go.jp/nature/choju/) も参考になります。

Q6. ハクビシンは冬眠しますか?
ハクビシンは冬眠しない動物です。年間を通して活動しますが、冬場は活動範囲を狭め、屋根裏などの暖かい場所で休眠状態に入ることがあります。そのため、冬場でも被害が発生する可能性があります。

Q7. ハクビシンはどんな食べ物が好きですか?
ハクビシンは雑食性ですが、特に甘いものを好みます。ブドウ、イチジク、カキ、ミカンなどの果物や、トウモロコシ、ナス、スイカなどの野菜を好んで食べます。昆虫や小動物も食べます。

Q8. ハクビシンの糞尿の特徴は?
ハクビシンの糞は、同じ場所にまとめて排泄する「ため糞」が特徴です。形状は細長く、直径2cm程度で、果物などを食べた場合は果物の種が混じっていることがあります。尿による悪臭も強く、天井などにシミを作る原因となります。

Q9. ハクビシン駆除後の清掃は必要ですか?
はい、駆除後の清掃と消毒は非常に重要です。糞尿には病原菌や寄生虫が含まれている可能性があるため、清掃を怠ると健康被害のリスクが残ります。また、悪臭を取り除くためにも専門的な清掃・消毒が必要です。

Q10. 信頼できる害獣駆除業者を選ぶポイントは?
信頼できる業者を選ぶには、豊富な実績、明確な料金体系、駆除後の保証の有無、対応の速さや丁寧さ、そして必要な許可や資格の有無を確認することが重要です。複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをお勧めします。

最後に

                       
ハクビシンによる被害は、放置すると健康被害や家屋の損害、さらには被害の拡大へと繋がり、その後の対策がより困難になる深刻な問題です。早期の発見と適切な対応が何よりも重要であることをご理解いただけたでしょうか。
ご自身の状況に合わせて、「自力対策」と「プロへの依頼」のどちらが適切かを見極めることが大切です。

  • 初期段階の被害や限定的な範囲であれば、まずは自力での対策を検討してみてください。
  • 侵入口の徹底的な封鎖や忌避剤の利用、環境整備は、被害拡大を防ぐ第一歩となります。ただし、自力での捕獲は法律で厳しく規制されているため、絶対に無許可では行わないでください。

  • 被害が広範囲にわたる場合や、高所作業など危険を伴う場合、法律上の手続きが複雑な場合は、迷わず専門の害獣駆除業者に相談することをお勧めします。
  • プロの知識と技術があれば、安全かつ確実にハクビシンを駆除し、徹底した清掃・消毒、そして再発防止策まで一貫して任せることができます。
    ハクビシンとの共存は難しい現実ですが、被害を最小限に抑え、安心できる生活環境を取り戻すために、今すぐ行動を起こしましょう。適切な対策を講じることで、あなたと大切な家族、そして住まいを守ることができます。

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